渡辺けんじろう|西宮市議会議員|保育士経験を市政に|日本維新の会|(わたなべけんじろう)

学習塾講師など民間企業勤務や保育士を経て西宮市議会議員2期目です。

学校の先生が足りない

第3回定例会も一般質問が終わり、昨日は私が所属する教育こども常任委員会が開催されました。
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主な内容
〇園児が新型コロナウィルスの検査が陽性だった場合の対応として、公立幼稚園において消毒液などの消耗品を買うための補正予算650万円。

国、県の補助金で市の負担はありませんが、原資が税金であることはかわりありません。また、コロナ禍においても、同様の補助金があったと聞きましたし、ストックが充分あることを前提に、補助金だから当面使う予定がないのにとりあえず購入してストックするということがないように確認しました。あたり前のことと思うかもしれませんが、コロナ禍において、私立保育所においてそういう事例を耳にしたので。

そもそも2類から5類に変更されて、定期的な感染症対策としては換気のみで、ドアノブなどの共用部分の消毒はしていないし、検査で陽性反応がでても、保護者の申告がなければ幼稚園はわからないし、教育委員会としても、5類になって以降の陽性者数も把握していないとのこと。 


〇教育史等編纂業務の補正予算約2294万円。

記録としての価値は一定理解できますが、製本することが目的になっていないか疑問に感じたので確認。学校現場で使用した実例もいくつか確認できたのですが、一方でここから調べるときに、データベース的なものの方が使いやすいでしょうし、ペーパーレスの流れに逆行しないようにと質疑において確認。インターネットでも見ることができるとのこと。ちなみに予算に占める製本費用は割合的には少ないです。

過去のはこんなのです。
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〇義務教育費国費負担制度堅持についての請願

請願とは、簡単に言うと、国に対して、議会として意見を言うものです。これまで教員の長時間労働が社会問題となっていましたが、現在は更に深刻な教員がいない。西宮市でも5/1時点で小学校で21人、中2人がクラスに未配置となっています。神戸市を除く兵庫県全体では小学校73人、中学校61人とのことなので、西宮市立小学校における不足数が圧倒的に多いことがわかります。それに対して、国として必要な財政措置を講じ、人材確保に努めることを求めるものです。

教員の未配置、教員がいないという状況の解消は待ったなしですが、一方で、長時間労働や多大な業務量による過酷な勤務実態などにより、そもそも教員として働きたい人が減っている現状の解消がないと、根本的な解決にならないのではないかという趣旨で質疑をしました。

教員採用数が多かった世代の退職が進む以上に、教員になりたい人が減っている。兵庫県における教員採用試験の倍率をみても、平成30年には6.6倍でしたが、令和6年度採用においては、同じ募集人数であるにも関わらず、4.7倍と低くなっています。その原因は長時間労働、増大する業務量をはじめとする過酷な労働環境であることは明らかです。



GIGAスクール構想にともなうICT関連の業務など業務が増え続ける一方で、それに見合う業務改善はなされていません。国もいまになってようやく動きだしているようですが、小手先だけの対策でなく、教員業務のあり方自体の根本的改革、長時間労働や過酷な労働環境、業務量の原因となっている「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」、いわゆる給特法と言って、最近はネットニュースでも見かけることが増えてきました。

給特法についての過去の記事です。



昭和40年代の実態に合わせられており、現在とは大きく実態が乖離しています。この法律を廃止して、ワークライフバランスが実現できる働き方、労働環境に変える。そのためには部活動のかかわり方、裁判により労働時間として認められない自主的・自発的業務のあり方など改めない限り、教員の不足という根本の問題は解決しないと考えます。国がすべきこととして、私からは給特法の廃止をとりあげました。日本維新の会としても参議院選挙において給特法廃止と適正な勤務時間について掲げました。他の教育条件整備についても今後議会で取り組んでいくと紹介議員から表明があったので会派として賛成しました。

この課題については国による部分が大きいです。一方で市としてできることについてこれまで一般質問でもとりあげました。引き続き取り組んでいきます。

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