の続きです。

※西宮市と宝塚市の境界
Q①
同じ西宮市内でありながら、南部地域には(待機児童等で施設を利用できる、できないという課題はあるが)公立保育所が複数ある。一方、北部地域には公立保育所がなく、生瀬小学校区には私立の認可保育施設すらなかった。この経緯は?
A①
生瀬小学校区につきましては、平成28年に小規模保育施設が1か所整備されるまでは、小規模保育施設と公立幼稚園が各1か所しかなく、保育所を希望する世帯や3歳児から幼児教育を希望する世帯は、校区外の施設へ通園せざるを得ない状況が長く続いておりました。しかしながら、国の定める基準においては、待機児童がいない状況であったため、保育施設の整備は進めていなかったものです。
Q②
当時、委員会報告では、「公立幼稚園は幼小の連携や障害のある子供等の受け入れ等のセーフティーネット機能を果たしていく地域の拠点として今後もこの役割を担っていくことが求められている」とあるが、現在、北部地域において、公立幼稚園はこの役割を果たしているのか。
A②
北部地域の公立幼稚園においても、園児数は少ないものの、特に支援が必要な子供や家庭に対するセーフティネット等の役割を果たしてきたと考えており、現状においても、障害のある子供達の受け皿としての機能を担っております。 しかしながら、少子化の進行や共働き世帯の増加など、幼児教育・保育を取り巻く状況は急速に変化しており、北部地域においては、現行施設の利用状況が少なくかつ公立保育所がないという地域の実情もあります。
障害のある子ども、医療的ケア児、要保護児童や要支援児童等、配慮を要する子どものセーフティネット機能などの役割について、北部地域の公私幼保の中で、今後どのように担保していくかを整理する必要があると考えております。
Q③
次のアクションプランは令和5年度中の公表を目指すとあるが、北部地域における幼児教育・保育のあり方については早期に方針を示すべきではないか。
A③
令和5年3月に策定しました「西宮市幼児教育・保育のあり方」では、今後概ね10年間で公立幼稚園と公立保育所を再編し総量を縮小していく方針をお示しいたしました。 公立園の再編にあたりましては、市内を8つのブロックに分け、幼稚園と保育所を統合し、各ブロックに公立認定こども園を1園設置することを基本としております。
しかしながら、北部地域におきましては、公立保育所がないこと、また就学前児童数の減少が著しく、私立園においても定員割れが生じているなど、他のブロックとは状況が大きく異なります。 そのため、公立認定こども園の設置に限定せず、公立園の役割や機能を担保する別の方策についても検討していく必要があると考えております。
公立園の再編については、課題解消のために、できる限り早期に方針を示していくことが重要であると考えておりますので、北部地域の施設のあり方についても慎重かつスピード感を持って検討し、今後のアクションプランでお示ししていきたいと考えております。
意見・要望
「保育所を希望する世帯や3歳児から幼児教育を希望する世帯は、校区外の施設へ通園せざるを得ない状況が長く続いてい」た
「国の定める基準においては待機児童がいない状況であったため、保育施設の整備は進めて」いなかった
という答弁ですが、地域事情を理解していない、もしくは理解していて何もしなかったのか、どちらかわかりませんが、北部地域の方に話を聞くと、保育に限らず、同じ西宮市なのに北部地域はほったらかしにされているという声を聞くことがあります。
今となっては結果論ですが、このような地域事情を理解しているのならば、最初に0歳~5歳児を受け入れる保育所を整備すべきだったのではないでしょうか?小規模保育施設を開設すれば、3歳児以降の受け入れ先が課題になることは明らかです。
また、生瀬幼稚園の認定こども園化について、面積が不十分とのことですが、現在ある私立認定こども園の定員が、0歳児:3人、1歳児、2歳児:各9人、3歳児、4歳児、5歳児:各22人(1号認定各3人を含む)の計87人です。現地を見る限り、レイアウト次第で生瀬幼稚園の認定こども園化でも、必要とされる90人定員の施設にできたのではないかと疑義が残ります。その結果、生瀬幼稚園は園児数が激減しています。
「慎重かつスピード感を持って検討」と、どっち?という答弁ですが、「障害のある子ども、医療的ケア児、要保護児童や要支援児童等、配慮を要する子どものセーフティネット機能などの役割」をどのように担保するかなど、慎重に検討する項目はあるが、スピード感を持って検討して、北部地域のアクションプランを示すということだと理解しました。
今後、決算、予算特別委員会でも進捗を確認させていただきますので、都度、具体的な進捗を示せるように取り組んでください。よろしくお願いします。