渡辺けんじろう|西宮市議会議員|保育士経験を市政に|日本維新の会|(わたなべけんじろう)

学習塾講師など民間企業勤務や保育士を経て西宮市議会議員2期目です。

保育を守るために②【市役所がすべきこと】

前回
は配置基準(1人の保育士が保育する子どもの人数)について記載しましたが、今回は市役所がしそうなこと、すべきことについてメリットと課題を考えてみました。

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①カメラの設置の義務化

自治体によって異なりますが、カメラの設置は任意となっています。


早ければ2歳児くらいで保育園で起きたことを家庭で話します。中にはそんなことまで!というくらいことこまかに話す子もいて、びっくりすることもあります。しかし、1歳児だとそうではないので、何が起きたかを確認する手段としてカメラは有効だと思います。死角がある、着替えるときはどうするの?という点で万全ではなくても、抑止効果に加えて、自分で歩いてこけたなど保育士の関わり方が原因でないケガなどを説明する際には保育士を守るツールにもなります。

しかし、保護者がカメラで確認したい場合どのように対応するのか。保護者、担任もしくはその場にいた保育士、園長(当日の責任者)の3者で確認することになると思いますが、我が子を心配するあまり頻繁に映像を見たいとなると、保育士が保育室に不在となる時間も増えるので、どのように運用するかが難しいとも思います。


②通報体制の確立

静岡県裾野市の事例では、市が虐待に関する情報提供を受けてから、報道されるまで約3か月有効的な対応をしなかった市役所自体の体制も大問題です。

保護者が予兆を感じたり、保育士が保育所内でどう対応すればよいかわからずに通報が必要だと判断したときに、通報しやすくすること、すぐに適切な対応がとれる仕組みは必要です。保護者から通報があった際には、園まかせでなく、市役所が第三者的視点でしっかりと確認する。その1つの手段としてカメラが有効であることは言うまでもありません。

また、内部通報者を保護する公益通報者保護法があるとは言え、雇用される側は圧倒的に弱い立場です。不利な扱いをしないようになっているとはいえ、保育園のように1つの建物内という狭い職場では、通報者は正しいことをしたにもかかわらず、気まずくなって、退職という選択をとらざるをえないかもしれません。こうならないようにするために、また、なった場合でも具体的なケアが不可欠です。


③抜き打ち監査

抜き打ちで保育所を訪れても、市役所から人が来たという時点で不適切を意識しているのであれば、対応を変えるでしょうからあまり効果を感じません。幼稚園バスの置き去りが起きた際、西宮市内ではありませんが、私はバスのある園で働いていました。その時も市役所の職員が来ましたが、バスの乗り降りの時間でなく、現場も見ずに事務所で書類をもとに質疑をするだけ。

バスの乗り降りの時間に来て直接自分達の目で確認してください!


④研修の実施

人間性は研修では変わらないので、不適切な行為をする人は変わらないと思いますが、自分の保育を振り返るきっかけにはなると思います。一方、実施するのであれば、常勤だけでなく、非常勤も含めて全ての職員に実施する必要があります。一斉でないとはいえ、全職員が研修で抜ければ運営に影響を及ぼすので、こちらも運営体制の構築が課題です。


次回で最終回です。


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