渡辺けんじろう|西宮市議会議員|保育士経験を市政に|日本維新の会|(わたなべけんじろう)

学習塾講師など民間企業勤務や保育士を経て西宮市議会議員2期目です。

市民が実感する文教住宅都市とは?

西宮市政施行100周年となる2025年4月1日に市役所前広場がリニューアルしました。




今回は「文教住宅都市って何?」についてです。

市外の方が西宮市に住むことを決めた理由として、文教住宅都市だからとよく聞きます。一方で住んでみると、そんなことがなくて逆にがっかりしたという声も聞きます。

他市と比較して文教住宅都市ならではの政策・取組は何か確認しました。市の答弁を聞いて、「確かに!」、「いやいや…」などなど感想がありましたら教えてください!

それでは本題。

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高度経済成長期において、石油コンビナート誘致などによる発展ではない、風光の維持、環境の保全・浄化、文教の振興を図り、当市にふさわしい都市開発を行い、もって市民の福祉を増進する「文教住宅都市」。この理念のもと本市の市政は運営されています。

一方、当時とは時代や社会背景がかわり、様々な面で都市間競争が活発になり、文教住宅都市だから住む場所として本市を選択したが、保育所等の待機児童数の多さなど反対にがっかりしたという声も耳にします。


【Q】
宣言から60年経過した現在、都市間競争の観点から、市民が実感できる、文教住宅都市の理念にもとづく本市が誇るべき(他市よりも優れている)施策とは。


【A】
本市は交通の利便性の高さや、恵まれた自然環境を背景に、市民や事業者、市のこれまでの取組によって、住宅都市として発展し、高い評価を得ています。本市の市街地は、鉄道敷設後の沿線開発にあわせて耕地整理や区画整理が始まり、これらが緑豊かでゆとりある住宅都市の礎を築いてきました。その後も夙川や苦楽園口駅周辺及び上甲東園地区などでの面整備により良好な住宅都市としてのイメージを向上させています。

また、戦災復興事業を経て、近年では震災復興事業において西宮北口北東地区など近年人気を博する新たな住宅地の供給を行い、震災後の人口増加と、住みたいまちとしての高い評価を得ています。この良好な住環境を基盤にして、本市の魅力をさらに高めていくために各局において様々な施策を実施しています。

〇市民が主体となって取り組んでいる施策では、コミュニティ交通の導入や小学校区で実施している防災訓練、地域情報誌「宮っ子」の発行、市民との協働による緑化・自然環境保全活動、環境学習都市の取組などがあります。

〇市民の暮らしを支える福祉施策では、重度障害者に対する地域生活支援や、福祉・教育・医療3つの分野が連携するこども未来センターでの取組、共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育の推進、保育の質向上のための国基準を上回る保育士配置などがあります。

〇市民の生活を彩り、豊かにする施策では、プロスポーツ選手や芸術家によるアウトリーチ事業や、公民館の地域活動、生涯学習大学「宮水学園」の運営などがあります。

〇教育施策では、子供達を誰一人取り残すことのない教育活動を推進しています。また、学力向上プロジェクトでの学習につまずく児童生徒への支援の充実などにより、学力が高い状況もあります。更なる教育の質の向上に向け、文部科学省指定のもとICTを活用した個別最適な学びなどを推進しています。


【Q】
市の将来像について、「ハードへの投資も厳選しながらバランスよく行うことで、文教住宅都市としての価値を保」つとあるが、厳しい財政状況において、どのような基準で事業の優先順位をつけるのか。


【A】
生活の質を高めるソフト事業、それを支えるインフラなどのハード事業、どちらが欠けても本市の文教住宅都市としての魅力を損なうこととなるため、市民ニーズや社会情勢、財政状況を勘案して、バランスよく実施していきたいと考えています。それぞれの施策・事業の目的や効果が違うため、優先順位の定義づけは困難ではありますが、ハード事業においては、相手方があるものや、更新のタイミングなどに合わせないといけないものもあります。

これまで後年送りにしてきたことでハード整備を十分に行えておらず、バランスを失しているため、厳しい財政状況ではありますが、根気強くハード整備をしていかなければならないと考えています。


【Q】
以上を踏まえて、未来に引き継ぐべき文教住宅都市とはどのようなすがたか。


【A】
未来にわたって引き継ぐべき文教住宅都市の姿というのは、市民が西宮にいて憩いながら、こどもを育み、お互いを支えあいながら、市民が協力しあって暮らしていくという姿です。

これまでに本市が築き上げてきた緑豊かで快適な住環境と、その魅力を維持し、高めるものである市民活動や各種施策を引き継いでまいります。


【意見】
具体的な施策が述べられましたが、それぞれに納得できるかどうかはともかくとして、例えば国基準を上回る保育士配置など1歳児、2歳児の配置については全国的にみても現時点では手厚く保育の質の向上にもつながっています。保育という枠組みだけでなく、他の施策もそれぞれの分野だけでなく、文教住宅都市西宮の特色として打ち出していただきたいと思います。

一方、未来に引き継ぐ文教住宅のすがたとして、「市民が協力しあって暮らしていくという姿」「市民活動」とありました。本市が誇るべき施策の一つに「宮っ子」とありましたが、時代に合わせて変化すべきものはスピード感を持って変化させていく。これこそが未来に引き継ぐ文教住宅都市のあるべきすがたであると指摘して、次に進みます。