先日、ライオンズクラブ国際協会335-A地区 第70回地区年次大会記念パネルディスカッション
として、石丸伸二安芸高田市長と高島峻輔芦屋市長による市長対談が開催されました。

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両氏が政治家を志したきっかけや日本とアメリカとの違いなど多岐にわたるテーマで、テンポ感良く時間が流れていきました。

個人的には、仕事のやりがいや楽しさについての石丸市長への質問で「決定権があること」と答えていたことが印象に残っています。



さて本題ですが、
西宮市は来年度で市政施行100周年の大きな節目を迎えます。一方で実質単年度収支の赤字が続くことから策定された「西宮市財政構造改善基本方針」の具体的実施計画がスタートする年度でもあります。

Xでの投稿によると、市長いわく「西宮市らしい100周年にむけ準備したい」とのことですが、

今年度予算についての代表質問で
「100 周年を迎えられたことに対する関係者への感謝の意を表す場などとして記念式典の開催は必要であると考えておりますが、財政構造の改善が求められる状況において、華美を極めたものは望ましくない」

「式典やイベント実施に関しては、財政負担を抑えつつ、より多くの方々に参加していただけるような方法」

と市は回答しました。

市が実施するイベント系の事業は、〇〇円使ってイベントしました!でそのあとにアウトプットが残らないことがほとんどなので、100周年にして財政が厳しいというメッセージを出すために、あえてイベントをしないということも選択肢と思いますが、何が残るでしょうか?


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 令和7年4月に本市は市政100周年の大きな節目を迎えます。それにともない、今年度も様々な事業が計画されています。

施政方針では、「100周年を一つの節目としつつ、その先の西宮の未来は明るく希望に満ちたものであるというメッセージ」を発するとのことでした。平時であれば、そのようなメッセージで良いと思いますが、来年度は単年度で40億円以上の収支改善が必達となる「西宮市財政構造改善基本方針」の初年度となります。来年度に策定される実施計画に基づいた具体的な取組みが本格的にスタートする年度が市政施行100周年でもあります。「財政危機的状況に陥る」寸前で出すメッセージが違うのではないでしょうか。

その観点から、事業についても財源を必要としない最低限のものにすべきであると考えます。例えば、令和7年度に実施予定の記念コンサートですが、会場のキャパシティに限りがあることから、全市民がその恩恵をうけることができません。来年度はプレイベントが市内各地域で実施されることになります。コンサートに関しては、企業版ふるさと納税等を活用することから、財源は不要ですが、以下2点確認します。



【Q】
式典やコンサートなどの事業を実施することで市民に対してどのようなアウトプットをもたらすと考えているのか。


【A】
昨年 10 月に策定した市制施行100 周年記念事業基本方針(以下、基本方針)では、全体テーマを「文教住宅都市・西宮を次の世代へ」とし、「市民参加・シチズンシップ醸成の促進」と「次の100 年に向けた様々なチャレンジ」の2つをサブテーマとして各種事業を推進することとしています。

具体的な事業構成としては、市主催事業として記念式典などを行うほか、市民・ 事業者・団体等が主催する各種事業を「まちなかにぎわい事業」と位置づけ、市民団体や事業者等が独自で実施する事業を市制 100 周年連携事業とする「冠付事業」や、企業や団体等によるロゴマーク・キャッチフレーズ活用のほか、商品開発や販売等に取り組んでいただく「PRパートナー事業」を推進します。

令和6年度は、市主催のプレイベントとして公民館地域学習推進員会と連携したコンサートを市内14か所で実施し、身近で質の高い音楽に触れていただくとともに、市制施行 100 周年の周知と機運の醸成を図ります。

また、令和7年度にはプレイベントの演奏者と市ゆかりの音楽家によるコンサートを開催し、「音楽と出会うまち西宮」に相応しい 100 周年を多くの方々に楽しんでいただきたいと考えています。

あわせて令和7年度は、市民団体や事業者等が基本方針のテーマに沿った事業を提案・実施する場合に市がこれらの取り組みを支援する「提案事業」にも取り組み、様々な分野で市と地域が一体となった取り組みを展開いたします。

先般、市政ニュースでロゴマークやキャッチフレーズの活用を呼び掛けたところ、すでに複数の市民・事業者・団体から商品等への活用に関する申請が提出され、またキャッチフレーズの「たのしみや、にしのみや」を冠したイベント実施の打診があるなど、市制 100 周年をともに祝いたいという市民の関心の高さを感じているところです。

市主催事業やまちなかにぎわい事業を通じて、先人たちが守り、受け継いできた文教住宅都市・西宮の歴史や今の姿を知っていただく機会を設け、市民の皆様にわがまちへの関心を一層高めていただくとともに、市制 100 周年を市と地域が一体となって祝う中で、地域における市民、事業者、団体等のつながりが深まるような機会創出に努めてまいります。



【Q】
むしろ、式典やイベント等を自粛することで、財政危機という過ちを繰り返さないというメッセージの発し方もあると考えるが市の見解は。 


【A】
100 周年を迎えられたことに対する関係者への感謝の意を表す場などとして記念式典の開催は必要であると考えておりますが、財政構造の改善が求められる状況において、華美を極めたものは望ましくないと考えております。

また、記念式典のあり方については、ホールなど屋内で実施する儀礼的な形にとらわれることなく、既存のイベントや市制 75周年を記念して埋設されたタイムカプセルの開封と式典プログラムを同時開催することなども検討してまいります。

また、記念コンサート事業については企業版及び個人からのふるさと納税を活用する予定ですが、式典やイベント実施に関しては、財政負担を抑えつつ、より多くの方々に参加していただけるような方法で進めてまいります。


【意見】
 「市主催事業やまちなかにぎわい事業を通じて、先人たちが守り、受け継いできた文教住宅都市・西宮の歴史や今の姿を知っていただく機会」との答弁でした。 石油化学コンビナートの誘致の動きがきっかけとなったことなど、文教住宅都市・西宮の経緯を正確に理解していない市民、場合によっては市職員も多いのではないでしょうか。

今の西宮市の礎を築いてきた先人の思いを次代に引き継いでいくためにも、文教住宅都市とは何かをしっかりと理解される事業にすべきであると指摘しておきます。