西宮市が2019年度から2028年度までの10年間の期間に計画している事業の一つが甲子園浜1丁目における多目的グラウンド整備です。
現在、市の外郭団体である西宮市土地開発公社がこの土地を保有しています。もとは下水処理施設用地として公社が兵庫県企業庁から買った土地ですが、その計画が変更となり、現在は公社が保有したまま、10年間の暫定利用として民間事業者に貸付けています。
総務省の通知では、公社が当面10年を超える長期貸付をすることは認められないとされています。したがって、市がいずれ買い戻さなければなりません。買い戻して売却して民間に活用をゆだねるべきだと思いますが、この土地はもともと海であり、埋め立てた際の地元とのいろいろな経緯があることから、売却することが難しく、市が所有するにしても、グラウンド整備以外に活用方法が見当たらないという事情があります。
そのため、国からの補助がつきやすい多目的グラウンド整備を前提として、市が土地を買い戻そうとしています。このことは理解できますが、多目的グラウンドを新たに整備する必要性があるかと言われると、次の10年間で予定されている事業の中では実施時期も含めて優先順位は低いと考えます。
来年度から10年間で計画している事業が全て実施された場合、2018年度末時点で約274億円ある市の貯金(基金)残高が約15億円まで減少すると市は試算しています。また、南海トラフ巨大地震が、今後10年間で30%程度、30年間で70~80%の確率で発生すると想定されており、場合によっては追加的な財源が必要となります。
グラウンドを整備しました。その後、不測の事態が発生しました。不測の事態により、前回の記事のようにぼろぼろの学校施設の修繕ができません。先送りにします。みたいなことがないように、事業実施にあたって、市役所各局が担当するそれぞれの事業を局内だけで優先順位を決めるのではなく、市全体としての優先順位を決めて、適切な時期に事業を実施すべきという趣旨の質問です。
次の10年間の期間では、グラウンド整備よりも学校の修繕を優先させて実施すべきです。しかし、実際には学校の修繕のための予算は10年間の後半に多く配分されています。不測の事態が発生すれば、後半の事業がそのまま先送りされる可能性があります。
必要な事業を実施して、次の10年間の終わりくらいの時期に、それでも不測の事態に対応できる財源として、阪神・淡路大震災以降に減少した124億円程度の基金残高を確保できるメドがつくのであれば、多目的グラウンドを整備すればよいと考えています。
甲子園浜1丁目の多目的グラウンド整備について
サッカーなどに対応できるフルピッチのグラウンドとして、西宮浜多目的人工芝グラウンドがあります。平成29年度の利用状況ですが、土日祝については、優先利用により一般財団法人西宮市体育協会加盟団体が約5割、公用が約1割、残り4割程度が一般利用となっています。全日時(にちじ)時間帯では西宮市体育協会加盟団体が約2割、指定管理者と公用が約1割、残りの約7割が一般利用となっています。同様のグラウンドを新たに整備するのであれば、優先利用枠による利用を減らし、一般利用をメインとした市民のための多目的グラウンドであるべきと考えます。
【Q1】
優先利用と一般利用の割合をどのように想定しているのか。
【A1】
想定する比率についてですが、多目的グラウンド整備については、その事業スキームを検討している段階であり、どのような利用形態になるかは未定でございます。 サッカー競技者だけでなく、市民利用を含めて、必要なグラウンド面数を確保することが重要であると考えており、事業スキームに応じて、適正な比率となるよう今後検討をしてまいります。
【Q2】
サッカー人口は増加しているが、野球人口は減少しています。野球場から多目的グラウンドへの転換、統廃合や、野球、サッカーだけでなく全てのスポーツ人口に見合った競技スペース及び市全体のスポーツ施設のあり方を先に示した上で、グラウンドの増設を検討すべきではないか。
【A2】
野球人口は低下傾向にあるものの、大会利用などで市内各地の野球場が利用されています。 野球専用球場から多目的グラウンドに転換することについては、再整備に係る費用や関係者の理解を得ることなど、課題を整理する必要があると考えています。 利用者ニーズや施設の稼働率なども考慮しつつ、多目的グラウンドへの転換については今後慎重に検討していくとともに、市立運動施設のあり方については、将来負担を考慮した持続可能な施設計画の策定に取り組んでまいります。
【意見】
現在のように土日祝を優先利用が多くを占めるグラウンドでなく、市民のためのグラウンドであるべきです。公民館も同じですが、土日祝に利用が集中するのはこういった施設では仕方がないことです。土日祝の利用率だけを判断材料にして、過大な施設になることがないようにしてください。
グラウンド整備と学校の修繕どちらを優先すべき?
へ続きます。
現在、市の外郭団体である西宮市土地開発公社がこの土地を保有しています。もとは下水処理施設用地として公社が兵庫県企業庁から買った土地ですが、その計画が変更となり、現在は公社が保有したまま、10年間の暫定利用として民間事業者に貸付けています。
総務省の通知では、公社が当面10年を超える長期貸付をすることは認められないとされています。したがって、市がいずれ買い戻さなければなりません。買い戻して売却して民間に活用をゆだねるべきだと思いますが、この土地はもともと海であり、埋め立てた際の地元とのいろいろな経緯があることから、売却することが難しく、市が所有するにしても、グラウンド整備以外に活用方法が見当たらないという事情があります。
そのため、国からの補助がつきやすい多目的グラウンド整備を前提として、市が土地を買い戻そうとしています。このことは理解できますが、多目的グラウンドを新たに整備する必要性があるかと言われると、次の10年間で予定されている事業の中では実施時期も含めて優先順位は低いと考えます。
来年度から10年間で計画している事業が全て実施された場合、2018年度末時点で約274億円ある市の貯金(基金)残高が約15億円まで減少すると市は試算しています。また、南海トラフ巨大地震が、今後10年間で30%程度、30年間で70~80%の確率で発生すると想定されており、場合によっては追加的な財源が必要となります。
グラウンドを整備しました。その後、不測の事態が発生しました。不測の事態により、前回の記事のようにぼろぼろの学校施設の修繕ができません。先送りにします。みたいなことがないように、事業実施にあたって、市役所各局が担当するそれぞれの事業を局内だけで優先順位を決めるのではなく、市全体としての優先順位を決めて、適切な時期に事業を実施すべきという趣旨の質問です。
次の10年間の期間では、グラウンド整備よりも学校の修繕を優先させて実施すべきです。しかし、実際には学校の修繕のための予算は10年間の後半に多く配分されています。不測の事態が発生すれば、後半の事業がそのまま先送りされる可能性があります。
必要な事業を実施して、次の10年間の終わりくらいの時期に、それでも不測の事態に対応できる財源として、阪神・淡路大震災以降に減少した124億円程度の基金残高を確保できるメドがつくのであれば、多目的グラウンドを整備すればよいと考えています。
甲子園浜1丁目の多目的グラウンド整備について
サッカーなどに対応できるフルピッチのグラウンドとして、西宮浜多目的人工芝グラウンドがあります。平成29年度の利用状況ですが、土日祝については、優先利用により一般財団法人西宮市体育協会加盟団体が約5割、公用が約1割、残り4割程度が一般利用となっています。全日時(にちじ)時間帯では西宮市体育協会加盟団体が約2割、指定管理者と公用が約1割、残りの約7割が一般利用となっています。同様のグラウンドを新たに整備するのであれば、優先利用枠による利用を減らし、一般利用をメインとした市民のための多目的グラウンドであるべきと考えます。
【Q1】
優先利用と一般利用の割合をどのように想定しているのか。
【A1】
想定する比率についてですが、多目的グラウンド整備については、その事業スキームを検討している段階であり、どのような利用形態になるかは未定でございます。 サッカー競技者だけでなく、市民利用を含めて、必要なグラウンド面数を確保することが重要であると考えており、事業スキームに応じて、適正な比率となるよう今後検討をしてまいります。
【Q2】
サッカー人口は増加しているが、野球人口は減少しています。野球場から多目的グラウンドへの転換、統廃合や、野球、サッカーだけでなく全てのスポーツ人口に見合った競技スペース及び市全体のスポーツ施設のあり方を先に示した上で、グラウンドの増設を検討すべきではないか。
【A2】
野球人口は低下傾向にあるものの、大会利用などで市内各地の野球場が利用されています。 野球専用球場から多目的グラウンドに転換することについては、再整備に係る費用や関係者の理解を得ることなど、課題を整理する必要があると考えています。 利用者ニーズや施設の稼働率なども考慮しつつ、多目的グラウンドへの転換については今後慎重に検討していくとともに、市立運動施設のあり方については、将来負担を考慮した持続可能な施設計画の策定に取り組んでまいります。
【意見】
現在のように土日祝を優先利用が多くを占めるグラウンドでなく、市民のためのグラウンドであるべきです。公民館も同じですが、土日祝に利用が集中するのはこういった施設では仕方がないことです。土日祝の利用率だけを判断材料にして、過大な施設になることがないようにしてください。
グラウンド整備と学校の修繕どちらを優先すべき?
へ続きます。
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